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PERFORMANCE競技パフォーマンス

チームスポーツのための「競技特化フィジカル」――なぜ一般的な筋トレでは不十分なのか

2026-05-05 ・ 読了 約13

「ジムに通い始めたのにタイムが上がらない」「体重が増えたのにスピードが落ちた気がする」――チームスポーツに取り組む選手から受けるこのような相談の背景には、「競技特化の設計」と「一般的な筋力増強」の混同があります。水泳・フィールドホッケー・チームスポーツの国体レベル指導実績を持つBTC代表・砂田直通が、チームスポーツのパフォーマンスを引き上げるフィジカルトレーニングの設計思想を解説します。

「強い身体」と「競技で使える身体」は別物

ボディビルとS&Cの目的の違い

ジムで一般的に行われるウェイトトレーニングの多くは、筋肉を大きく・重量を増やすことを主目的とした「ボディビル型」のアプローチです。これ自体は悪ではありませんが、チームスポーツの競技力向上を目的にするなら、「S&C(ストレングス&コンディショニング)型」のアプローチが必要です。S&Cは、競技パフォーマンスに直結する筋力・パワー・スピード・持久力・柔軟性を競技の要求に沿って統合的に高めます。

たとえばベンチプレス100kgを上げる力は、バスケットボールのドライブ突破やサッカーのチェックへの対応力に直接は転用されません。「競技で使える力」は、競技の動作パターンに近い形で発揮される力です。これを「競技特異性(SAID原則)」といいます。

競技動作を分析し、そこから逆算してトレーニング種目を選ぶのがS&Cの基本
競技動作を分析し、そこから逆算してトレーニング種目を選ぶのがS&Cの基本

チームスポーツに共通する「3つのフィジカル要素」

①反応速度と多方向への加速・減速

サッカー・バスケ・ホッケー・バレーボールに共通するのは、「予測不能な方向への素早い反応」です。これは単純な最大スプリント速度とは異なり、反応時間・初速の加速力・急激な方向転換能力(Change of Direction: COD)が組み合わさった複合能力です。陸上競技の直線スプリントとは異なるトレーニングが必要で、ラテラルハードル・アジリティラダー・CODドリルと筋力トレーニングの組み合わせが効果的です。

②コンタクトに耐え・かける体幹と下半身

ホッケーのプッシュ・バスケのボックスアウト・サッカーの競り合いに共通して必要なのは、接触時に体幹・骨盤が崩れない「固める力」です。これはプランクの保持時間を延ばすことでは不十分で、外からの力が加わった状態でも安定を保つ「動的スタビリティ」が本質です。Pallof Press・キャリー系種目・ローププル等が、競技場面に近い刺激を与えます。

③70〜90分間のパフォーマンス持続力

チームスポーツの試合は70〜90分間続きます。この間、爆発的な力発揮を繰り返せる「無酸素系エネルギーの回復速度」と、全体を通じたスタミナの両方が求められます。ただ長距離を走る有酸素運動だけでは不十分で、高強度インターバルトレーニング(HIIT)や競技の強度パターンに近いセッション設計が、競技持久力を最も効率的に高めます。

BTCが実践する「競技逆算設計」のプロセス

ステップ1:競技の動作要求を分析する

BTCでのパーソナル指導は、必ず「その競技で何が起きているか」の分析から始まります。競泳なら水中での関節使用パターン・ホッケーなら前傾姿勢維持時間・バスケなら垂直跳びと方向転換の頻度など、競技固有の身体要求を整理します。NSCA-CPTで学んだ運動生理学・バイオメカニクスの知識と、国体トレーナーとしての現場経験がここで活きます。

ステップ2:個人の身体評価と「弱点」を特定する

競技の要求が分かったら、次はその選手が今どのレベルにあるかを評価します。関節可動域・筋力バランス(左右差・前後差)・動作パターンの癖・過去の怪我歴を確認します。「競技に必要な能力」と「現在の自分の能力」のギャップが、トレーニングの優先課題です。この個別評価なしに「水泳選手だからこのメニュー」という一律設計は、指導の質を下げます。

ステップ3:試合逆算のピリオダイゼーション設計

最も重要な試合・大会から逆算して、月・週単位の負荷計画(ピリオダイゼーション)を立てます。大会2か月前はMaximal Strength(最大筋力)フェーズ、1か月前はPower(パワー)フェーズ、2週前はPeaking(調整)フェーズというように、身体の状態を大会に向けてピークアウトさせます。この計画なしに同じメニューを漫然と続けることは、競技アスリートの指導では許容されません。

  • 競技分析:動作要求・エネルギーシステム・怪我リスクを整理
  • 個別評価:可動域・筋力バランス・動作癖・怪我歴を確認
  • 優先課題設定:競技要求と現状のギャップから鍛えるべき能力を決定
  • ピリオダイゼーション:大会逆算で月・週単位の負荷計画を設計
  • 定期評価:4〜6週ごとに再評価してプログラムを更新

中学・高校生アスリートへの指導で特に重要なこと

成長期の身体は「壊さないこと」が最優先

中学・高校生のアスリートには、大人とは異なる配慮が必要です。成長軟骨(骨端線)が閉じていない時期に高強度のウェイトトレーニングを行うと、成長障害や骨端線への損傷リスクがあります。健康運動指導士としての知識を持つ砂田代表は、この年代のアスリートに対して「自重での動作パターン習得」→「軽い外部負荷での筋機能改善」→「徐々に強度を上げる」という段階設計を徹底します。

また、中学・高校年代は「身体の使い方」を覚える最も重要な時期でもあります。正しい動作パターンをこの時期に習得することで、大学・社会人・実業団レベルに進んだときの伸び代が大きく変わります。「今すぐ強くなること」と「10年後も活躍できる身体を作ること」のバランスを考えた指導が、この年代には特に重要です。

年代・競技・目標に合わせた個別設計。BTCが大切にしているアプローチ
年代・競技・目標に合わせた個別設計。BTCが大切にしているアプローチ

名古屋エリアの競技アスリートへ

名古屋市千種区今池にあるBTCは、「競技パフォーマンスを本気で上げたい」アスリートのためのパーソナルトレーニングスタジオです。水泳・フィールドホッケー・チームスポーツの国体愛知県代表レベルの指導実績と、元ホッケー日本代表エースアドバイザーのサポートを組み合わせた、名古屋エリアでは類を見ない専門性を提供しています。

「一般的なパーソナルジムに通っているが、競技力向上の実感がない」「チームの練習に加えて個人のフィジカルを強化したいが、どこに頼めばいいかわからない」「大会が近いので、今から最短で仕上げたい」――こうした状況の選手に向けて、体験セッション(¥3,300・60分)を用意しています。

まとめ

チームスポーツのフィジカルを上げるには、「競技特異性に基づく設計」「個別評価」「試合逆算のピリオダイゼーション」の3つが不可欠です。一般的な筋力増強と競技特化S&Cは、目的も設計も異なります。名古屋・今池のBTCで、あなたの競技に直結するフィジカルを手に入れてください。

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